こんにちは!とってぃーです!
僕は高校時代、偏差値73の高校の理数科に通っていました。
苦しい受験勉強の末に、合格を勝ち取り、入学したわけですが、3年間通った中で、思ったことがあります。それは、
「思ってたのとちがう!!!(泣)」ということ。
僕みたいに、入ってから後悔してほしくない。
というわけで、今回の記事では、
「理数科とはどんなものか」
「理数科に入るべき人・やめといた方がいい人の特徴」
「理数科のメリット・デメリット」
について、卒業生の立場から、徹底解説していきます。
最後までお付き合いください!
理数科とは?理数科と普通科の違い

理数科のある高校では、「普通科」もあることが多いです。
しかし、「普通科」「理数科」という名前だけでは、なかなか分からない違いもあります。
ここからは、違いのリアルについて、お話しします。
理数科は授業が超ハード
この2つの違いとして、まず挙げられるのが、
数学・理科の授業のレベルの高さ です。
どちらも、基本的には、同じ教科書を使って授業をします。しかし当然、理数科の授業は
内容が難しい!しかも進みが速い!
難度・進度ともに、普通科の1.5倍くらいの感覚です。
ちなみに、理数科の授業では、先生が、大学で学ぶ理論を説明しがちです。そして、かなりの生徒が、頷きながら聞いています・・・

お前らなんで知ってるんだよ!?って感じですよね・・
僕は数弱なので、完全に置き去りでした・・・
定期テストが、旧帝大入試レベル
激ムズ授業を爆速でしておいて、さらに、
理数科の定期テストは、異常に難しいのです!!
友達に普通科の数学のテスト問題を見せてもらった時、とてつもなく衝撃を覚えました。

このように、普通科のテスト問題は「教科書レベル」で作られ、基礎の理解が問われています。
一方、理数科のテスト問題は、基本問題は少なめで、「難関大学入試問題」の過去問が多くを占めています。
つまり、理数科の生徒には、「高度な数学力」が問われているのです。
また、学校の先生によると、定期テストは平均点が60点になるよう作ることになっているとのこと。理数科の生徒の平均を60点にするには、超難問を出さざるを得ないのだそうです。
要するに、理数科の生徒は、桁違いに頭がいい、ということですね。

もちろん、赤点を取る人もたくさんいます。(僕を含め)
全部赤点でも、評定4はもらえるので、大丈夫です!!
「課題研究」がある
理数科には、「課題研究」とよばれる活動があります。
主に、数学や理科に関する、一つの問題やテーマについて深く掘り下げ、解決策や新たな知見を見つけ出すことを目的としています。
多くの高校では、2年次に1年間かけて行われます。年度末には、全校での発表会や、4~5ページ近い研究論文の執筆があります。

僕たちは、「植物色素からインクを作る」をテーマに研究しました。
詳しくは、リンクの記事をチェックしてください!(近日公開)
医学や科学の講演会・校外学習がある
主に2年次に、年6回程度、大学教授や医師の講演会があります。
内容はかなり難しいですが、授業でやったこととの関連もあり、科学や医療が、どう生活に役立っているのかも知れて、楽しいです。
また、夏休みには、校外学習を行い、工場や基幹病院を訪問します。
インタビューの時間もあり、職業や技術を深く理解できます。
しかし、講演会や訪問の後には、2000字のレポート課題が出されます。
講演会の内容を理解していないと書けないため、かなり大変です。
ちなみに、講演会のテーマは、こんな感じです。
(科学系/医療系のどちらかを選択して参加します。僕は科学系でした)
1.整数論と素数と暗号
2.糖鎖生物学について
3.レーザーの原理と応用
4.機械的結合を持つ分子
5.ナノ電子光デバイス・バイオエレクトロニクス
6.振動反応の歴史

見るからに難しそうですが、意外と聞けばわかるものです!!
大学教授も、結構くせが強いひとで、面白いです!
医者の子・金持ちの子が多い
なんと、理数科のクラスの生徒の3~4割は、医者の子どもです!!
(僕の高校が地方だったから、というのもあるかもですが・・・)
彼らの多くは、セレブな幼稚園に入り、小学受験をしています。
また、医者の子以外でも、小学(中学)受験組が、かなり多いです。
そのため、クラスの多くのメンバーは、入学前から友達だったのです!

僕は公立中出身なので、完全アウェー。
価値観も合わず、馴染むのに苦労しました(泣)
プライドが高い人が多い
理数科には、頭が半端なくいい人が集まっています。
しかし中には、天才の中の天才だと思っていて、模試の点数や、科学の専門知識を自慢せずにはいられない人も多くいます。正直、かなりむかつきます。

俺、共通テストで8**点取れるぜ!!
学年2位です!はっはっはっはっは・・・
(同じことを1日何十回も言う)
世の中でも学校でも、頭の良さが全てではないと思います。そういう人のことは気にせず、謙虚にやっていけば大丈夫です。
理数科に入るべき人の特徴

ここまで、普通科との比較を通して、理数科の特徴を紹介してきました。
ここからは、理数科に入るべきなのは、どんな人か、お話していきます。

理数科と普通科、どっちに入るか悩んでる・・・
そんな方は必見です!!
医師になりたい
理数科の講演会、病院訪問を通して、医療知識が身に着きます。課題研究でも、医療をテーマにすることもできます。
これらの経験は、医学部入試の面接でも役立つと思います。
また、理数科には、医学科志望者がとても多いので、ライバル意識で、勉強のモチベを維持できます。
理科・数学が得意
普通科と比べ、授業で、発展した内容まで学べるため、知的好奇心を存分に満たすことができると思います。
また、高校入試でも、数学・理科の配点が高いことが多いです。そのため、数学・理科が得意な人は、むしろ、理数科のほうが受かりやすいかもしれません。
オタク
理由はわかりませんが、理数科には、男子も女子もオタクが多いです。
アイドルや鉄道、アニメ、Vtuberが好きな人は、友達が作りやすいかもです。
理数科に入るべきでない人の特徴
頭は良いけど、将来やりたいことがない
理数科は、その偏差値の高さから、中学生の憧れにすらなっています。
塾でも、好成績の生徒に、言葉巧みに理数科受験を勧めることが多いです。

塾も合格実績が欲しいから勧めてるんです。
生徒の将来のことは、あんまり考えてないことも・・・
しかし、理数科に入学したら、その時点で理系確定です。
高校に入ってから、やりたいことが見つかることも多いですが、文系クラスに転入することは、一切認められません!
僕のクラスにも、文転した人がいました。
3年間、入試で使わない激ムズの理系の授業を受け、逆に、入試で使う文系科目は独学に近い状況でした。
理数科からの文転には、それなりの覚悟が要るのです。
そのため、将来やりたいことがない人には、普通科に入学して、文理選択に猶予を持たせることをお勧めします。
青春したい人
理数科では、勉強漬けで、余裕がそんなにありません・・・また、内向的な人、恋愛に興味がない人も多いです。

テレビとかで高校生の青春の話を見ても、「これは異世界か??」と思ってしまいます(笑)
幅広く人間関係を持ちたい
理数科では、医者や金持ち、天才など、人間関係に偏りがありがちです。
そうではなく、様々なバックグラウンドのある人と友達になりたい!という人には、普通科をお勧めします!!
理数科に入ったとしても、部活動に入れば人間関係が大きく広がるため、この点はそこまで気にしなくても良さそうです。
【まとめ】理数科のメリット・デメリット
メリット
●生徒のレベルが高く、切磋琢磨できる
●医療や科学の知識・経験を得られる
●数学・理科の実力が伸ばせる
デメリット
●生徒のバックグラウンドが狭い、クセ強い人が多い
●入学した時点で、理系確定
●文転には、相当な覚悟が必要
僕の理数科生活を振り返って
僕は、数弱であるために、理数科に入ったことを後悔することもありました。
それでも、卒業した今、「理数科に入ってよかった」と思うようになりました。
もしも僕が普通科に入っていたら、文系に進学していたと思います。そして、今でも数学ができないままだったと思います。
僕は理数科で、落ちこぼれなりに、数学や理科をやり続けた。その結果、国公立理系に推薦で合格できたのです。
僕にとっては、理数の知識ではなく、「頑張り続けること」が、理数科で学んだことです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!!